トレックの三日目、氷河に沿って歩いていて、氷河の土手っ腹に川が流れ込んで直径5メートル程の半円の穴が開いているのに気付いた。近付くと長さ10メートルあまりの先細りのトンネルになっており、これで氷河が動いたらぺしゃんこだなと思いつつ中に入ってみた。
氷河は表面は白色だが、内部は高圧のため硫酸銅のような青色をしており、恐さも忘れてしばらく内壁をうっとりと眺めていた。ところどころ、氷河が流れる時に下の岩盤から削り取った石ころが壁の内側に閉じ込められていて、手で溶かして取り出そうかとも思ったが、無粋なのでやめた。(写真の中央に石が写っています。)

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