みらい乗船記

2/29 ATLASブイ設置とADCP回収

いよいよ赤道直下にやってきました. この日も朝からATLASブイの設置作業がありました. 昨日と同様, 後部操舵室から見ました. 昨日は作業にとても時間がかかるので途中で飽きてしまいましたが, 今朝は居室のテレビモニターに写し出される甲板作業の様子を見て 見物どころを見計らってから, 後部操舵室まで揚がって行きました.

これから設置されるATLASブイが最後部に用意されています.
いよいよ投入開始です. ブイの陰になっているのが, この系を海底で固定するための アンカーです. 鉄道の車輪のような鉄の塊です.
ゆっくりとブイが海面に下ろされて行きます.
海面に放たれました.
ブイの下部からは赤いケーブルが延びていて, そこに水温計などの計測器を取りつけていきます. 計測器とケーブルとの間は電磁誘導でデータ転送を行う 方式になっているそうです.
このケーブルは700mほどあり, そこに何個か水温計などの 計測器が取りつけられていくことになります.

その後3000m以上にわたって海底まで届くロープが繰り出され, 最後にアンカーが投入されたのは, 作業開始から3時間経った正午前でした. 遠くからしか見られないと飽きてしまうので, また結局最後までは見物しませんでした.

午後には海中に設置したADCP係留系の回収が行われました. 海底の水深が 4380m の地点で ADCP は水深 300m のところに係留するので, 表層ブイに劣らず長い系です. ADCP はこの系では上向きに音波を発して表層300mの間の流速を計測しています.

系の構造を知らせる張り紙. 左上にADCPとCTDのついたブイがあり, 右に行くほど系の下層を示しています.
揚がってきたトップのブイ. ADCPがこちらに向いています.
ブイの下側には CTD が収められています.
ブイから外された ADCP 本体.
ロープを回収しながらリールに巻き込んでいく風景.
昨日回収されたATLASブイの浮きの部分が置かれていました. かなりいろいろ付着していたようです.

YANAGIMOTO Daigo
Last modified: Tue Mar 21 19:32:08 JST 2000